福祉施設は、消費生活の典型
西多摩日の出町・青梅市の朝は快適です、空気もさわやか、車で走っている蝉の声が、時にはトリの啼き声が飛び込んで来ます。
そんな、いい環境の夏の朝、9割以上の車は、窓を閉め切り、クーラーを入れています。自分は快適に過ごしたいと考えて、クーラーを入れ,地球を暖めているのに気づかなかったり、自分だけは例外として認めてと・・。次に涼しくなる策は何を求めるのでしょう。車ダメ、クーラーダメとはいえる者ではありませんがせめて燃費の良い地球に優しい車を選び、クーラーも控えてと考えて行動したいと考えます。
ドイツの環境政策の基本原理(環境パートナーシップ12号・1998.7.23)
環境政策を徹底する3つの原則として次のものをあげています。1−予防の原則・
地球の温度が上がって海面があがるかどうかは、誰にも分からないけれど、そういう懸念のあることは予防対策を進めよう。因果関係が特定できてからでは遅いと考え行動することが大切。2−排出責任原則
ゴミ排出者は第一義には消費者だが、作った者、売った者がいてそれぞれに責任がある。この観点で 循環経済法を作った。3−協調原則
国の対応範囲は狭い、経済界・市民と協動していくよう法制度化した。
消費生活が中心になる施設の暮らし。全国の福祉施設が、地球環境に優しくと考えて行動したら大きな力になるのではないかとと私たちは考えました。そこで、まず自分たちのところでどこまでどんなことが出来るかを実験することにしました。そのいくつかをここに報告します。
地球に優しい福祉施設を目指して社会福祉施設は、一般に家庭と同じく消費を中心にした暮らしです。その消費を「地球に優しいか」という視点で見つめ課題を整理して見ます。それを元に、福祉施設が地球に優しい運営をする方向に進むきっかけとなればと考えます。
社会福祉施設がこのような視点で取り組めば、膨大な量のプラスチックトレイを無くしたり 後の始末のしやすいトレイに変えたり、また、残滓は有機栽培の肥料として活用でき、それに使っていたエネルギーもトータルに見れば減らすこともできるでしょう。福祉施設が環境問題とかけ離れたところで運営していても良い時代は終わった。と考えねばならないでしょう。福祉施設を取り巻く状況は、時間短縮やパート職員の増加などで 必ずしもこうした活動を進める意識を高める人材の確保や時間的余裕が生み出せるわけではありません。 しかし、意識の問題は、先頭に立つ者がアイデアを出し、それぞれのポジションで出来ることを提案しあうだけで動き始めます。
太陽家の実践を紹介します。(1997年環境教育プロジェクト 活動報告集から修正転載)
発泡スチロール皿は使わない現場からこうしたことが出来るという小さな提案をしてもらいました。
行事では、発泡スチロール皿は使わない様にしよう。その意義をボランテイアさんにも伝え、プラスチック皿はやめた方が良いとの意見で陶器磁器の皿をみんなで洗おうと行事担当が依頼します。
ボランテイアの若い人は環境に敏感です。労をいとわず一緒にやってくれました。地球に優しいって疲れるね。でもそれが、みんなの幸せにつながるなら、それこそボランテイアだと。割り箸は、竹箸にしました。竹は間伐しないと良いタケノコができないのです。
また、新しい仕組みとして、A SEED JAPAN が実施している「デイッシュ・リターン」方式=食事を食べる前に食器と箸やスプーンをデポジット金100円を払って借り、食事後に洗って返す。そうすれば、最初に預けた100円が戻ってくる」という方式も試みてみたい。これで環境問題を考えるとき、そこに経費もかかっていることをお互いに確認しあうことが出来るからです。野菜くずや残滓は堆肥にしよう。
地球環境給食の課程で、大根の葉っぱやジャガイモの皮、オレンジの皮などがでます。時には残飯もあります。これらを堆肥化することは、労力と根気が必要です。それをささえるのは、将来にいい環境の地球を引き継ぎたいという誰もが持っている意識をみんなで確認したからです。
毎日でる野菜くずの処理は、目下太陽の家の畑や花壇の有機肥料としてほぼ全量再利用しています。夏場の処理は、水分や害虫等の問題を解決しないといけないこともありましたが、石灰や木酢液等の活用で少し解決の道が見えてきました。ペットボトルや発泡スチロールの納品は控えて
いつの間にウーロン茶がペットボトルでテータイムにでるようになったのでしょう。何回も使うことやかんに煮出して冷やすこと、その担当者からの提案で本当に廃棄するペットボトルが減って燃えないゴミが減りました。業者さんには、余分な発泡スチロールの納品を遠慮してもらうようにしていますが、小さな施設では、家庭用包装分をいくつも納めてきます。今のところ、却って割高になる、入荷してこない等行き詰まり状態ですが、大きめの包装があったと見つけてくれるなど少しずつ工夫してくれています。みんなが少し意識して、少し変えていくことしかないようです。
一番優秀な納入業者は、昔からのお肉やさんです。環境に優しい納入業者第T号で表彰を予定しています。宿泊研修者にもエコロジカルな暮らしを依頼
ボランテイア研修施設「武家屋敷」に宿泊する人たちにも環境に優しい暮らしをとペットボトル飲料の持ち込みを控えるよう工夫してもらっています。 ナイスという国際交流団体は、2週間の間この暮らしを徹底し、エコロジカルな生活を展開しました。環境意識の進んでいるドイツを始め各国の取り組み方の発表もありました。日本ではまだ一部の人だけの取り組みで、少し意識が不足していると注意を受けました。例えば、車で移動の時に、到着してすぐにエンジンを切りなさい。また忘れている!とオランダの人は何回もいいます。全く習慣になっていない証拠です。
炭を作ろう 森を再生し、竹藪を生き返らせる
日の出太陽の家は裏山が約1万5千坪の杉林です。この杉の手入れをしながら炭を焼いています。杉の炭は、ナラやクヌギのような堅い炭になりませんが、バーべーキューに使うには丁度良く、また土壌改良材には申し分ありません。川の浄化にも充分使えます。炭を焼きながら環境問題を考える。そんなプログラムもやっています。竹の処理も今農家で大きな問題になっています。今までタケノコを掘るために手入れをしていた竹林も今は手入れをする人が少なくなって、まさしく竹藪になってしまっています。せっかくのタケノコもとれなくなってきてしまいます。
そこで、太陽の家では、近くの農家の竹林を借りて、炭をやいてみたいというボランテイアの皆さんと、竹の伐採、裁断、炭焼きを実施しています。炭にするところは、西多摩自然ホーラム・国際炭焼き協力会と始動を受けて実施しています。最近、炭焼き体験希望の若者が増えています。
これからの地球船のパイロット・若い人たちが、汗をかきながら炭を焼いている姿を見ると激励せずにいられません。
富士通の社内報にここでの炭焼き体験が掲載されたり、炭に関連した記事に名前こそはっきりでませんが載ることが多くなってきていますのでどこかでお目にかかるかもしれません。
「福祉施設が取るべき地球に優しい行動」は、まだ手を付けたばかりですが、皆さんのご意見を聞きながら中身を高めていきたいと思います。福祉施設の環境対策が高まれば地球の寿命が少し延びる。そんな気持ちで一緒にやって下さる方を求めています。